2006.6.9 ~ 2006.6.20 平成18年 結城市議会 第2回 定例会


たちかわひろとしの一般質問 全文掲載 (2回目)
 
 
今回の一般質問の質問・答弁の全文を掲載しました。

量が多いですが、気長に読んで頂ければと思います。

 
1回目の質問・答弁 《2回目の質問・答弁》 3回目の質問・答弁

 

2回目の質問・答弁

 
《市内巡回バスの運行状況について》


 御答弁ありがとうございました。

 まずはじめに、市内巡回バス事業に関してですが、

平成18年4月・5月で2613人の方が利用され、また、

ワゴン車の導入についても、自動ドアや補助いすなどの設置による

対応をしてくださったという御答弁をいただきまして、車両の変更に関しては、

コースにより乗降客数にばらつきがある中で、コストを抑えた運行を

実現するために、非常に妥当な選択であったと受け止めております。

 巡回バスは、いまや、多くの市町村で実施をされている事業でもございますが、

必ずしもバスを使っているわけではなく、当市のようにワゴン車を使って、

利用客数に応じた運行をしている市町村も多く、また、専用車両を

作っているケースでも、乗降客数にあわせて小型化された車両を

使っているようでございます。

 また、小型化により、狭い道路での運行も可能となり、結城市のように

狭い道を走る機会が多い場合には、運転手にとっても運行しやすく、

また、停車中に、他の車両の通行を妨げる機会を減らすことができるなど、

メリットも多く見受けられると考えております。

 そういった中で、市内巡回バスの本格運用に伴い、平成18年9月をもって

福祉タクシーの運行が終了するということも、先の全員協議会で

説明がございました。

 福祉タクシーは、県道17号線の民間バス路線が廃止になり、

その代替措置としてスタートした事業であるということを伺っておりまして、

路線上の市民の皆さんが活用をされ、市民の足としての事業であったことは

承知をしております。

 一方、巡回バス事業のスタート時からコースの重複に関する指摘もあり、

コストの削減や類似事業の整理統合、あるいは、巡回バス事業そのものが

本稼動を迎えた中では、きわめて妥当な判断であると私は、考えております。

 しかしながら、市民の皆さんから、福祉タクシーの廃止に不安視をする声もあり、

今回の廃止による問題点を巡回バスで吸収すべきであると、

私は考えておるところでございます。

 あくまで、乗車時には停留所を基本としており、降りるときにも、本来であれば、

停留所でおりるのが基本なのかもしれませんが、ある程度、

利用者の融通を聞いてくれるなど、利用者にとってうれしい、ありがたい対応を

してくれていたという話も耳にしたことがございます。

 また、福祉タクシーが平日と休日で本数は異なるものの

毎日運行されていたことに対して、巡回バスでは、当該コースの一部のバス停で、

1日おきになってしまうという点も、利用者が不安視する要因の1つなのかも

しれません。

 かといって、いままでバス停がなかったり、福祉タクシーの停留所がなかった

地域の皆さんにとっては、巡回バスの実現により、たとえ1日おきであれ、

公共交通機関の恩恵を受けることができるようになった地域が

増えたわけですから、巡回バスと福祉タクシーの兼ね合いを

一概にどうという判断は難しいかと思います。

 議論はいずれにいたしましても、1つの交通機関、福祉タクシーの運行終了に

伴い、その分を巡回バスの運行で吸収できないかという観点で、

今回の運行終了に伴う、コースの変更やバス停の追加などの措置を

検討されているのか、執行部の考え方を答弁いただきたいと思います。

 また、これも利用者から頂いた意見なのですが、境街道、岩井街道などの、

幹線道路に設置してあるバス停で、上り下りのある路線については、

幹線道路の反対側へのバス停をの設置を願う声や、

道路を横断することが難しい年齢、いわゆるお年寄りの方が横断することを

考慮のうえ、信号機や交差点から近い箇所へのバス停の設置を検討願えないか、

という意見をいただきました。

 たしかに、幹線道路の横断は、若い人にとっては苦にならないことかも

しれませんが、早く歩くことができない年代の方にとっては

大きな問題でもあることから、この場をお借りして、この考え方について、

執行部の考え方を答弁願います。
 
 
 
《公達地域の住環境整備について》


 つづきまして、公達地域の住環境整備についてですが、

当初計画されていた地域についてはすでに工事を完了し、また、

市道認定をいただいた箇所についても本年度の着手見込み、

さらに事業全体が本年度で終了するという答弁を頂きまして、

長きに渡る懸案であった事項が解決する見込みであることがわかり、

執行部と議会のみなさんのご理解には頭の下がる思いでございます。

 また、この雨水排水整備に伴い、合併処理浄化槽の設置を持って、

排水の接続が可能になったということも、当該地域の皆さんにとっては

待ち望んでいたことかと存じます。雨水ももちろん大きな問題ではございますが、

毎日の生活に直接関係のする生活排水の処理が可能になったということは、

地域住民にとって、なによりのことであろうと考えております。

 あらためまして、関係各所に感謝を申し上げます。

 さて、今度は、長い将来を見据えての立場から質問をいたします。

 今回の雨水排水整備事業により、当該地域で一番問題となっていた雨水と

排水の問題が改善をされたことから、今後は更なる宅地化が進むのではないか、

ということを、私は予測をしております。

 1回目の質問でも申し上げたとおり、結城駅や中心市街地、

店舗などへのアクセスが容易であること、国道50号線、国道50号バイパスに

隣接をしていること、そして、区画整理を実施していないことが、

地価へ影響し、結城市内の住宅地の中では比較的に安いこと、

そして、今回の雨水排水整備事業による排水面の問題の解消があいまって、

宅地化がすすむのでは、というふうに考えております。

 そういったなかで、当該地区を見てみますと、これは、区画整理を

見送ったということから致し方ない事かとは思いますが、道路の状況や幅を見ても、

厳しいものがありますし、また、災害時などに緊急車両が通る際に、

一般車両とのすれ違いの問題など、見直して行かねばならない点が、

見受けられるのも事実でございます。

 こういった状況を踏まえ、当該地域への今後の取り組みについて、

執行部の考え方を御答弁願います。



《特別支援教育の拡充について》


 最後に、特別支援教育についてでございますが、いまの教育長さんの答弁から、

介助員が設置された3校の状況では、学校側としても、介助員さんが、

特別支援を必要とする生徒さんをしっかり指導してくださることによって、

先生が、他の生徒への指導をしっかりできることから、対象の子にとっても、

そうでない子にとっても、密度の濃い授業が実施できており、

介助員を設置した効果が大きく現れているのでは、と、私は感じました。

 実は私も、今回の質問にあたって、介助員の設置された学校、

設置されなかった学校ということで、結城中学校、絹川小学校、結城南中学校、

結城小学校、結城西小学校、そして、結城市教育委員会の管轄ではありませんが、

特別支援教育を専門に取り組んでいる先進事例として

茨城県立結城養護学校の6校にお願いをし、それぞれの学校の特別支援教育の

状況を見学させていただきました。

 学校によっても、介助員の運用形態はさまざまで、各学校で特別支援教育の

必要な生徒さんが複数いる中でとくに重度の生徒さんに100%専属の形で

運用している学校もあれば、専属ではあるものの、100%の割合での

指導ではなく、空き時間をもつ先生方のなかでのローテーションに入り、

学校全体で指導をしているケースなど生徒さんの、特別支援教育を必要とする

度合いや、先生方の状況や学校の考え方など、さまざまな状況下で、

柔軟に対応をしているといった印象を受けました。

 そして、先ほど教育長さんがおっしゃられたように、各学校ともに、

介助員が設置されたことにより、他の生徒に目を向ける機会が大幅に増え、

きめの細かい授業ができる、授業の円滑な進行ができる、など、

大変助かっているという感想がまず第一に聞こえ、開始からたった

2ヶ月ではありますが、この事業の効果が大きく出ており、

成功をしているといるのでは、という印象を持ちました。

 これは先生方からの言葉だけではなく、実際に授業を見学して

私が感じたことからでもありました。

 介助員さんのつかない授業では、やはり先生がその生徒さんに

注目する時間が長く、他の生徒さんに目を向ける時間が少なくなってしまうことや、

とくに、私が見学した体育の授業で、ドッジボールの授業だったのですが、

先生が審判をしながら生徒さんの応対もする中で、試合から目が離れ、

そのうちに試合が進み、生徒さん同士が「あたったよな~」「あたってないよ~」と

いった混乱が起きそうになる光景を目にしたり、

一方、普通学級の授業で介助員さんのいるケースでは、

介助員さんが生徒の取り組みを妨げない形で指導をし、

担任の先生は安心をして他の生徒さんに指導ができ、

対象の生徒さんも含めた教室全体への指導が確実にできているな

という印象を受けたわけでございます。

 また現場を見てきた中で、いくつか気になった点もございまして、

2回目の質問として取り上げますので、執行部の考え方をお聞かせ

いただきたいと思います。

 まず、1点目は、1回目の質問でもお話したとおり、

いわゆる特別支援教育の対象となる可能性のある子供たちが

全国平均で6.3%となっている現状、これは、30人学級で1.8人、という、

どのクラスにも1人いることが推測される状況の中で、

予算との兼ね合いもありますが、今後の設置の拡充の見通しがあるのかどうか?

 2点目として、現在、介助員さんは1日5時間という枠の中で

勤務をされておりますが、 実際の学校生活においては

生徒さんが朝登校してから午後、あるいは夕方まで下校するまで

指導をする場合には5時間では不足してしまう点があり、対象となる生徒さんが

学校にいる間は勤務できるような改善ができないか?

 3点目は、現在、社会人TTの運用に関する要綱を拡充して介助員に

関する要綱を定めているとの答弁が、先の平成18年 結城市議会 第1回定例会の

予算委員会で答弁がございましたが、本来の目的、内容からすると、

学習の指導の支援という位置づけでの社会人TTと、特別支援教育、

いわゆる学習の支援ももちろんですが、生活全般の指導・支援という、

内容が異なることから、要綱を別に定めて運用すべきとの考えをもっていますが、

そういった考えについて、どのような見解をお持ちか、答弁を頂きたいと思います。

以上で2回目の質問を終わります。 
 
 
 

《 答弁者・保健福祉部長 》

 
 
《市内巡回バスの運行状況について》
 
 
 はじめに、福祉タクシーの廃止に伴うコースの一部修正や、

バス停の増減についてでございますが、福祉タクシーは県道 結城・野田線の

路線バスが廃止され、江川地区の高齢者などの足の確保として

昭和63年7月1日から運行を開始されまして、市役所から七五三場までを

平日で2往復、日曜日で1往復をしております。

 平成16年の巡回バス運行開始により、一部路線が重複して運行されている

関係で慎重に検討した結果、廃止することと致しております。

 福祉タクシーについては、平成17年12月の定例議会で、巡回バスとの

両立は非常に難しいため、今後検討していくことや、また、平成18年2月の

全員協議会におきまして、平成18年9月末をもって廃止する旨、

ご報告しておるところでございます。

 廃止につきましては、7月1日号と、9月1日号の2回、お知らせ版にて

市民の皆さんに周知する予定でございます。

 今回、巡回バスの改正にあたりまして、福祉タクシーの運行廃止を念頭におき、

見直しを致しました。そこで、江川・山川地区の巡回バスが平日週1回しか

運行されておりませんでしたので、江川B・山川Bルートにつきましては2回、

江川A、山川Aルートについては3回に増便いたしました。

 とくに江川Aルートは、週3日運行のうち、早朝便を2回に増やし、

利便性の向上に努めております。

 つづきまして、幹線道路の交差点そばへのバス停設置についてでございますが、

幹線道路は、交通量も多く、横断することは大変危険でございます。

特に高齢者には、交差点など信号機のある付近にバス停があれば

便利でございますが、しかし、幹線道路はさきほど申し上げましたように、

交通量が多く、交差点付近に停車し乗降することは、かえって危険を伴うことが

多く、また、交通の妨害にもなることから、特に安全性を重視し、

バスの停留所の設置個所は交差点付近を避けまして、乗降者が安全で安心に

利用できる個所に設置をしております。

 つぎに、幹線道路のバス停の両側設置についてでございますが、

今回の改正により、北部・小田林・絹川ルートにおきましては、ほとんど、

乗車する側に停留所を移動いたしました。同じルートを上下運行しております

江川、山川コースにおいては両側に停留所の設置されている個所は

2箇所しかございません。

 幹線道路では、停車をしてあまり交通に影響しない個所や、停留所の

設置個所の土地の状況、また、安全の個所を考慮して設置しておりまして、

その多くは、上り方面の乗車が多い個所に設置しております。

 幹線道路に全停留所の両側におくことの検討も必要ではございますが、

まず、現在の設置個所で上り方面に設置していない数箇所について、

移動が可能かどうかの状況の調査を行い、対応してまいりたいと考えている

ところでございます。

 

《 答弁者・都市建設部長 》

 
 
《公達地域の住環境整備について》


 はじめに、今後の整備見通しについてでございますが、

第1回目の質問にお答えいたしましたとおり、現在の道路状況につきましては、

路床、路盤の経年劣化によりまして、道路状況の悪いところもございますので、

早急に舗装、補修をしなければならないと考えているところでございます。

 しかしながら、市財政も非常に厳しいところとなっておりますので、

財政事情との調和を図りながら、合併浄化槽の設置状況を斟酌し、

地元自治会とも協議しながら、年次計画の中で進めていきたいと

考えているところでございます。

 次に、雨水排水整備事業が完了し、宅地化が進むのでは、とのことですが、

今後の環境整備につきましては、公達地区におきまして、

街づくり委員会が設置されているとお伺いをしております。

 この、街づくり委員会、さらには地元自治会と協議をしながらよりよい環境、

よりよい街づくりを進めて行きたいと考えておりますので、ご理解と、

ご協力を宜しくお願いいたします。 

 
 
  

《 答弁者・教育長 》

 
 
《特別支援教育の拡充について》


 本市では、介助員を通称「学校生活サポーター」と呼んでおりますが、

はじめに、介助員の今後の配置人員と勤務時間の拡充見通しについて

お答えいたします。

 障害を持つ子が、普通学級に入級するケースが年々増加する傾向にあり、

その渉外の種類や程度も多岐にわたっています。子供によっては教室内外での

一対一の対応が不可欠のケースが多く、介助員への期待と必要性は、

益々多くなってきております。

 この事業につきましては、大変厳しい財政状況の中、教育施策の目玉として

今年度初めて予算化されたものであります。

 まだ、2ヶ月を過ぎたばかりですので、なおいっそう、学校現場や保護者の

反応等の把握に努めるとともに、今しばらくは、状況を見守ってまいりたいと

思っております。

 また、本市では2名の生徒指導相談員や、1名のスクールカウンセラー、

3名の英語指導助手、他、他市に先駆けて2名のスクールソーシャルワーカー、

16名のTT非常勤講師、6名の学校司書、さらに、今回の介助員3名の採用など

職員の定数削減に努める中で、年毎に教育関係の採用者を増やしてきております。

 このため、財政的な問題もありますので、介助員の需要に十分こたえることは

厳しい状況ではございますが、教育委員会といたしましては、

精一杯努力していきたいと考えております。

 次に、TT非常勤講師と、介助員の取り扱い要綱についてお答えいたします。

 本市の要綱は、TT非常勤講師等取扱要綱として制定しており、

介助員につきましても、この要綱の中で一緒に定めております。

TT非常勤講師は、本来、教員免許と、専門的な知識を持ち、教科指導を

主な仕事とする補助教員であります。しかし、特別支援教育を進める上で、

大変厳しい状況にある学校現場の実態から、TT非常勤講師の一部を

特別支援教育に充てざるを得ない状況にあります。

 したがいまして、特別支援教育にあたるこれらの補助教員につきましても、

TT非常勤講師の取扱いをしているところでございます。

 学校生活における、児童生徒の介助にもっぱら従事するものを、

学校生活サポーターと位置づけておりますが、障害を持つ子のなかには、

単なる介助だけにとどまらず、教育的な支援が必要なケースも

でてきておりますので、要綱を別に定めなくても、特に問題はないと考えております。

 なお、仮に勤務時間を改正する際には、現在の要綱でも十分対応が

可能な内容となっております。

 今後は、介助員を、単に学校生活における身の回りの介助にとどまらず、

障害に対する専門的な知識に基づく支援のあり方が必要になっており、

介助員の確保そのものが難しくなることが十分予測されると考えており、

特別支援に当たる教師の加配や、介助員の加配については、

都市教育長協議会などを通して県や国へ要望しておるところでございますが、

いまだ実現に至っておりません。

 こうしたことから、本市では経験のあるTT非常勤講師を特別支援教育に

あてることも視野に入れながら、支援を必要とする児童生徒に応じた

介助員を採用し、特別支援教育に対応していかなければならないと

考えております。

 
 
  

 
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