2004.3.9 ~ 2004.3.24 平成16年 結城市議会 第1回 定例会


たちかわひろとしの一般質問 全文掲載 (2回目)
 
 
今回の一般質問の質問・答弁の全文を掲載しました。

量が多いですが、気長に読んで頂ければと思います。

 
1回目の質問・答弁 《2回目の質問・答弁》 3回目の質問・答弁

 

2回目の質問・答弁

 
《職員定数に対する考え方について》


詳細なる御答弁有難う御座いました。

まず、職員定数に対する考え方についてでございますが、

確認の意味で、考え方や削減計画に対するご答弁をいただきましたが、

私自身、かなりしっかりとした内容で検討されていると、印象を受けております。

それだけに、急遽の採用実施というのが、ちょっと言葉は悪いですけれども、

非常に解せないなという印象を受けております。

これは、市民の皆さんからも、なんでこんな時期に採用をかけているのか、

という意見も頂きましたし、決して、私だけの疑問では無いと考えております。

そこで、2通りの観点から私の考えを述べた上で、再度質問をしたいと思います。


まずは、平成16年度当初予算上における観点からです。

実は、先日、関係部局に問い合わせを致しまして、新人を1人採用するにあたって

予算上でどのくらいの経費を計上するのか、というのを、お伺いいたしました。

頂いた回答では、給与213万円、賞与78万円、共済組合関係53万円、

退職金負担28万円で、計372万円を計上するという事でした。

先ほどの答弁で、4名の採用を予定しているとのことでしたので、単純に考えて

372万円かける4名、といった形で計上されていると理解をしております。

さて、一方、結城市の平成16年度予算は、緊縮財政であり、徹底的な

行財政改革を断行してコスト削減を図っていく内容であると伺っております。

昨日も何名かの議員さんが、数字を入れて触れておりましたが、

一般会計は157億2千万円、前年比較7億9千万円の減であり、

減税補填債の借り換えを差し引くと、実質、前年比較10.2%の減であることは

周知の事実で御座います。そのなかでコスト削減を図りながら歳出を抑えていくと

共に、保険事業関連で、基本健康診断などの無料対象を60歳以上から

70歳以上に引き上げる、また、各検診に対して一律500円の徴収金で

あったところを、おおむね委託料の2割負担まで増額するとの内容も

盛り込まれていると伺っております。


ここで申し上げたいのが、職員削減を打ち出している一方で採用を行い、

また、その一方で医療費などの、市民に直接関係する部分の引き上げを

行っている点であり、非常に矛盾を感じておる次第でございます。

本来は、人件費などの部分の削減を行い、ある程度の成果をあげ、

もうできる事は全てやった、もう削減する部分がない、皆さんにも協力して欲しい、

という形で行うべきではないかと考えております。採用が0にできないまでも、

4名取るところを2名にして、その分の経費を保険事業関連に充当して、

できる限り引き上げ幅を抑えるなどの考えができないものかと、考えております。

あるいは、採用を抑えながらこれらの料金についても協力してほしい、

そして、ともにがんばって協力をしてコスト削減に努めたいというのであれば

非常に理解をできますが、この辺についての執行部の考え方を

御答弁いただきたいと思います。


もう1点は、計画の早期達成に対する姿勢からの考え方です。

今回採用に至った経緯は、当初4名の方が定年で退職をされるということでしたが、

早期勧奨退職により、さらに5名のかたの退職が希望され、計9名の退職が

予定されたことに伴い、急遽の採用を実施したようですが、

民間企業であれば、こういった年度途中での補完のための採用は、

あまり、行わないと思われます。民間の考え方には、計画を前倒しして

達成しようという原則が根底にあるからだと思われます。

今回のケースに当てはめれば、4名減のところ、9名減となれば、目標に対して

225%での達成、という評価すると思います。たしかに、極端なリストラにより、

過大な業務が残った職員さんにまわり、辞めた方も残った方も大変、という

現実もございます。話はそれますが、リストラのもともとの考え方は

あくまで整理・統合による機構改革であり、当初の考え方には業務改革により

できた余剰人員をあらたな業務に振り向けたり、再就職を斡旋するまでが

リストラの政策であり、日本のように「首切り」におわる施策ではなかった、

という話も耳にしたことがございます。話はもとに戻りますが、できる限り早期に

目標を達成するために採用人数を減らそうという議論がなされたのか、

意見として挙がったのか、という経過についてご答弁を願います。


また、来年度は退職予定者が例年に比べて少ないことから、採用予定は0である

との状況もうかがっております。採用にあたっては、できるだけ採用0人の

年度をなくしたい、という考えもあるかと思います。

来年採用が0とわかっているのなら、なおさら、本年採用の4名を、

たとえば2名に押さえ、のこりの2名を来年に振り向ける、などのバランスを

とってもよかったのではないかと、私自身考えております。

もし来年、早期勧奨退職による予定以上の退職があった場合には

また年度途中での急遽採用を実施するとなれば、それこそ行き当たりばったりで、

計画性があるのかないのか解らない状況と理解されてしまうと、考えております。

その辺の柔軟性も持ち合わせて考えていくべきと思いますが、

執行部側では、この採用のバランスについてどういった議論がなされたか、

ご答弁をお願いしたいと思います。


《入札制度改革後の状況について》


つづきまして入札制度改革の状況についてですが、執行部側でも、

入札制度改革後の入札状況の数値的把握、問題の把握などに努めておられる

状況がよくわかりました。また、検討委員会を開催し、つねに分析を進めている

という姿勢もご答弁を頂き、大変評価をできる内容だと受け止めております。

今回の入札制度の改革は、市民からの不振を払拭する意味合いも十分に

込められていると考えております。そして先ほどの御答弁にもありましたように、

一定の成果を上げて透明性が確保されているという状況ですので、

昨日、9番議員からも、入札結果公開についてご提言がありましたし、

入札制度改革の検討時期に、何人かの議員さんからも要望があったことを

記憶をしております。

私も平成15年第3回定例会にて、筑西広域市町村の、各市町村の入札結果

公開の実施状況を織り交ぜながら、詳細な入札執行状況の公開を

強く要望をさせていただきました。市民に入札の透明性を理解してもらうためには、

現在、結城市が行っている、工事名、業者名、予定価格、落札者、落札価格の

公開に加えて、全ての入札参加業者名、入札金額を公開し、いわゆる入札の

執行状況を全て公開することが、真の透明性につながるのではと考えております。

要望から半年を迎えたわけですが、その後なにか検討されたのか、

また、執行部側での、これらの情報までを公開することについて、

どのように考えておられるのか、御答弁をいただきたいと思います。


《結城駅前街づくり株式会社の運営状況について》


つづいて、街づくり会社の運営状況についてございますが

経過についても、詳細な答弁を頂きましてありがとう御座いました。

私も、当時、街づくり会社に関して議会でどのような討論があったのかを、

議事録をさかのぼって確認をさせていただきました。時間の関係もございまして、

実際には平成12年結城市議会第1回定例会の分までしか、議事録を

チェックすることができなかったのですが、実に多くの議員さんが一般質問として

取り上げ、問題提起をしていた様子がうかがえました。

スーパーブロックの取得について、中に入る施設について、

経営状態について、登記上は会社として存在するが、実際には経費節減の

ために事務所は設置していない、など、私には、経営者としてそういった事業に

あたった経験はございませんが、ごくごく普通に考えて、ちょっと首をかしげてしまう

状況下であったといっても過言ではないと思います。


この清算の時期を迎え、あらためてどこに原因があったのかを詳しく精査し、

次のステップにつなげるべきと考えております。次のステップというのは

具体的に言えば、TMO構想を実現する特定会社にあたるわけでございますが、

この会社に対して平成16年度予算にて500万円の補助が計上されております。

先の街づくり会社では、2億円の出資と、800万円の補助をしているわけで

御座います。一昨日の会社関係者の方による状況説明では、市の税金から

出ているとといえども、出資金は出資金だという、それが市民の皆さんの

大変な思いをして収めた税金からだされていることを、ある意味軽視しているかの

ような文言もあり、私自身は非常に残念に思っておる次第で御座います。

このようなことを繰り返さないためにも、いまいちど、会社の状況を詳しく精査し、

どこに問題があったのかをきちんと正すべきと考えますが、執行部の考え方を

伺いたいと思います。

この質問も、昨日15番議員から同様の質問がありましたが、

経過の説明にとどまり、どうも、市民を納得させるだけの内容には足りていないと

考えております。過大な計画により融資が得られなかったのが原因、

という答弁も、昨日ありましたが、融資がえられなかったのが原因ではなく、

融資の受けられないほど問題のある計画がなぜ立てられたのか、

これが問題なのであり、着眼点が根本的に異なっていると、

私自身考えておりますが、納得のいく説明を御願いしたいと思います。

また、責任の所在についても、うやむやにせず、結城市としては出資者の

一人として、会社に対し、きちんと正すべきではないでしょうか。

「不況だ」という一言で片付けることはいかがなものか、と考えておりますし、

一昨日の開会前の説明の中では、「どうやって責任をとったらよいのか

教えてほしい」と、これもまた、言葉はちょっと悪いのですが、開き直りとも取れる

発言と私はうけとめております。

また、情報センターに建設がつながっているので、という発言もございましたが、

当時、会社が立ち行かなくなり、市に白紙一任の要望を行った時期、

市が借地権を購入することについて議論がなされていたことも、

議事録をさかのぼって確認をさせていただいたわけでございますが、

当時の平塚市長は

「街づくり会社と情報センターは別物で考えなければならない」と、

こんな発言をされております。

当時、会社を救済し、事業を引き継ぐにあたって、責任問題についてはきちんと

明確にしようという、前市長の考えがあったのでは、と、私は受け止めております。

この責任問題について、市側ではどのような考えを持っているのか、

所見をご答弁願います。


以上で、2回目の質問を終わります。

《 答弁者・市長公室長 》

 
 
《職員定数に対する考え方について》
 
 
職員定数に対する考え方で、職員定数と平成16年度の予算編成との

関連についてお答え申し上げます。平成16年度の予算編成の中で

保険事業徴収納付金などの福祉関連収入予算の値上げをおこなっているが、

本来であれば、福祉関連予算を据え置き、採用を抑えるのが一般的ではないか

というご質問かとおもいます。

職員定数の削減も福祉関連収入予算の値上げにつきましても、いずれも厳しい

財政状況に対応するため、行財政改革の一環として実施するものでありますが、

職員定数と議員ご指摘の福祉関連予算とは別の考え方により行うものであります。

職員定数1割削減は早期勧奨退職者を見込むことが難しいため、定年退職者

のみを退職者として予定した削減計画となっております。

当初はこの計画に基づき、本年度は職員を採用しない方針でありましたが、

予想を上回る早期勧奨退職の申し出が職員からあったため、計画を変更し、

採用試験を実施したところであります。

計画では早期勧奨退職者を見込んでいないため、職員を採用しない場合には

平成16年度の人員配置計画への影響や、将来の人事管理への弊害などが

出てまいります。このため、これらについて十分検討を考慮の上、

急遽方針を変更したものであります。


一方、議員ご指摘のとおり、平成16年度の予算編成の中で、基本健康診断等の

無料対象年齢の引き上げや、各検診に対する徴収金の増額、敬老記念品の

支給対象年齢の引き上げ等をおこなっております。これは財政難に伴い、

財源を確保するため、受益者負担の原則に基づき、経済情勢の変化に応じた

基準に改めるものであり、受益者である市民に対しても応分の負担を

お願いするもので御座いますので、どうぞご理解を頂きたいと思います。


次に、早期目標達成への取り組みについてであります。

予想以上の退職があっても、その補充のための採用は行わず削減計画を

前倒しして達成するのが一般的な考え方ではないかというご質問と、

退職補充分を単年度で補充せず、複数年に分けて採用し、採用者0の年度を

なくすことなど検討をしたかというご質問で御座います。

職員定数1割削減計画では、退職予定者が5人以上の場合は、

概ね退職予定者の2分の1を採用し、5人未満の場合は採用しない計画と

なっております。平成16年度および平成17年度につきましては、

採用予定者数は0になっております。議員ご指摘の件につきましては、

十分検討を致しましたが、先ほど説明しましたとおり、将来の人事管理の

弊害など生じるため、今年度についても採用することとしたものであります。

退職者の補充を複数年にわたって採用する手法、いわゆる、職員採用の

平準化制度は削減率を設定の上、削減率に基づき定数を削減した後の、

計画期間内の採用総数に算定し、採用者の0の年度が無いよう、

これを各年度に均等に配分して採用する手法であります。

この手法は退職者が上半期に少なく、下半期に多いときには上半期においては、

下半期の退職者数を前倒しして採用することになるので、削減人員は

少なくなりますが、下半期には退職者が多いため、削減人員は大幅に

増加することとなります。

本市におきましても、団塊の世代の職員の高齢化に伴い、

多数の退職者にともなう採用をはじめ、昇任および人事配置の困難性、

人事管理の硬直化、公務能率の低下などの諸問題が間近に迫りつつあります。

職員採用の平準化制度につきましては、バランスのとれた職員構成を作り、

人事管理の適正を規する為、第三次行政改革大綱の策定時期に

取り入れるべく、今後、研究、検討をしてまいりたいと考えております。
 
 
《入札制度改革後の状況について》

 
入札執行の詳細情報をインターネット等により掲載することについて、

答弁を申し上げます。現在は、月ごとに、入札結果をインターネットで

公開しており、内容につきましては、入札年月日、工事名、施工場所、

受注者、落札金額、予定価格、落札率等を公開しております。

さらに、制度見直しにつきましては、インターネットを利用した

条件付一般競争入札に対する公告案件を掲載するなど、入札執行体制の

確立を図ることを重点的に進めてまいりました。

今後は、ご指摘の詳細情報提供についても早急に対応してまいりたいと

考えております。

《 答弁者・産業経済部 理事 》

 
 
《結城駅前街づくり会社の運営状況について》


街づくり会社に対するご質問で御座いますが、まず、どこに問題があったのかと

いうご質問ですが、昨日もお話いたしましたとおり、原因として考えられるのは、

事業規模と資金計画の整合性がとれなかったこと、また融資が得られなかった

ときの対応策がこうじられていなかったこと、また、準備段階での投資による

リスクがおおきかった。こういったものが、原因として考えられるものと

思っているところでございます。

それから、責任問題ということで御座いますが、跡地利用として進めてきました

市民情報センターの施設作りは地権者の方々のご協力によって生み出された

スーパーブロック7000㎡の有効活用が図られ、要望の高かった

図書館建設の実現、中心市街地活性化につながる施設づくりへ大きく貢献された

ものと考えております。

しかしながら、街づくり株式会社がこれまでにいたった事態、これを真摯に

受け止めるとともに、このような経過を踏まえて新設された市民情報センター、

この施設を多くの方々に活用していただけるよう、最善の努力をしていくことが

もっとも必要な事であると考えているところでおります。

 
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