ご答弁ありがとう御座いました。
ご答弁の中で、私が先ほど調査委員会の設置等の検討をいただけないかという
質問に対して、ご回答いただけなかったようですが、市民の皆さんは
今回の事件でいったい何が起きたのか、何が原因だったのか、そういった
情報を求めていると思っています。こういう問題に対しては、取り組み方を一つ
間違えると、あらぬ憶測ばかりが走り出しさらに疑念を残す結果にもなりかね
ません。先ほども申し上げましたが、前市長逮捕の日に、私のインターネットの
ホームページにたくさんのアクセスがあったように、この結果からも、
市民の皆さんが、事実を知りたい、情報が欲しい、という考え方でいるのは
明白なことであり、そういった要望にこたえるのが行政の義務であると考えて
おります。信頼回復の第一歩は、事実を調査し、市役所が持っている情報、
得た情報を明らかにして、再発防止策を発表すること。
調査についてご答弁をいただけないのは、市長さんのおっしゃる
「クリーンで開かれた政治」にもそわないのではないかというふうに
私は思いますが、市長さん、その辺はいかがでしょうか?
さて、他の市町村で、同様な状況下で、どういう対応をしているのか
調べてみたのですが、やはり汚職事件で市長が辞職し、執行部で独自に
調査委員会を設置して事実関係の調査を実施している、という事例が
存在しておりました。
千葉県八千代市では、ごみ焼却施設の運転管理業務委託の随意契約を
めぐって、当時の市長が管理業者から賄賂を受け取ったとして逮捕されました。
それを受けて、執行部では八千代市入札・契約制度検討委員会、八千代市
汚職事件調査委員会を設置致しました。入札・契約制度検討委員会は、
民間人の学識経験者3名、汚職事件調査委員会は、民間人の学識経験者3名、
市民から3名を公募、職員2名、の計8名で構成をされたようです。
もちろん、同時期に、司法手続きによる事件解明も行われているわけですが、
八千代市では、汚職事件調査委員会が平行して、別の見地から汚職事件の
調査を行い、入札・契約制度検討委員会も公判の推移を見守りながら、
かつ、汚職事件調査委員会と連携をとりながら、入札制度の見直しを
おこなっているという状況でした。また、両委員会で討議された議事録は、
原則公開とし、八千代市役所のホームページに、汚職事件に対する市の
対応状況、という形で、対応内容とあわせて掲載をされておりました。
対応内容は、いわゆる、広報結城8月号に掲載された内容を
ご想像していただければ、よろしいかと思います。事件発生当初からの
市役所内で部長会議、課長会議といった、どの立場の人達での会議が実施され、
何が決定され、どういった指示がなされたかが掲載されており、さらに、
汚職事件調査委員会、入札・契約制度検討委員会の設置の経過や、
両委員会が、何月何日に開かれ、どういった内容が討議・決定された、
という形式で掲載され、さらに詳細を公開するために、議事録も見ることが
出来る、という形式になっておりました。
また、こういった事件の調査や、入札・契約制度の見直しは、大変な時間を
要するのでしょうか、八千代市では、ホームページを見る限りでは、
前市長さんが逮捕されたのが平成14年11月27日、昨年の末ごろですが、
今日に至るまで、汚職事件調査委員会が14回、入札・契約制度検討委員会が
14回開かれており、皆さんが、細部にわたるまで細かい検討をされていた
ようです。また、早急に変更の必要な部分に関しては「中間提言」という形で、
市長に対して、意見の提示をおこなっておりました。検討に時間をかけて、
細かい部分まできっちり固めてから運用するか、あるいは、早急に
対応しなければならない部分から見直しを行い、不備な点がみつかったら
随時修正を行い、たとえるなら、穴をふさぎながら運用していくか、
これは、見直しに取り掛かる初期段階においての考え方によって、
見直しから運用開始までの線引きは変わってくるものと思われます。
結城市の場合には、見直しをした制度を早期に立ち上げるという
方向性のようですので、運用開始後も検討委員会は当面解散をせず、
問題発生時には、随時対応をしていく体制の維持が必要かと思われます。
線引きはいずれにせよ、司法による判断と調査委員会の調査結果を
見守りながら、入札・契約制度の見直しを行うということで、単純に言えば、
原因がわからないのに見直しできない、という判断での調査委員会設置であると
考えられ、ごく自然な判断による調査委員会の設置であることは、誰が見ても
あきらかかと思います。
八千代市の事例は、ご参考として申し上げましたが、結城市としても十分参考と
なる取り組み方であると思います。また、14番議員さんからの質問にもあった
ように、こういう状況下で、いかに早く市民からの信頼回復を図るかというのも
立派な危機管理だと思います。
是非、こういった事例を「前例」として取り入れ、内部での調査を検討して
いただきたく、強く要望をしたいと思います。
つづいて、「なにをもってクリーンな政治を行っていくか」という問題に対して
ですが、政治家が、クリーンであることをPRしていくのは、非常に難しい事で
あると、私も認識を致しております。私は市長さんに比べれば人生経験・見聞は
非常に少ないですが、市長さんと同じく政治家1年生でございます。
市長さん同様に、クリーンな政治活動、開かれた政治活動を公約にしている中で、
どのようにPRをしていくか、非常に苦慮しております。
私自身は、議員というものが、いったいどんな活動をしているか、議員自身の
率直な姿を、知ってもらうことから始めております。インターネットで広く市民の
皆さんの意見をいただいたり、私の公務、まあ、公務と言いましても新人でも
ございますし、市長さんや先輩議員さんの皆さんからくらべたら、非常に少ない
のですが、自分の予定を公開したり、議員報酬の公開もさせていただいて
おります。
また、毎日どんな出来事があった、こんな会合に出席して、こんな意見を
頂いてきた、こんな事を勉強してきた、などを日記のように公開し、どんな事を
考えながら取り組んでいるか、知っていただこうという思いで取り組んでおります。
こういった活動があったからこそ、市民の皆さんが定期的に私のホームページを
おとずれてくれたり、市長逮捕という報道があったときに、なにかしかの情報が
えられるのではないか、との思いで私のホームページにアクセスしてくださった
市民の皆さんがたくさんおられたと思っています。
諸先輩がたが、色々な方法で実現をされているわけですから、人それぞれ
やり方がございます。ご参考で申し上げれば、市長公務予定の公開、
市長交際費の公開を実施している首長さんは全国にもたくさんおられるようです。
是非、市長さんなりの方法で、情報公開の実現を強くお願いいたします。
また、市役所全体のクリーンさのPRの第一歩としては、やはり、市長さんが
おっしゃられているように、まずは情報公開から手をつけていくべきと考えて
おります。すべての決定事項をオープンにし、風通しのよい手順を経て行政判断、
入札をしていくことが、市民に対しての情報公開となりうるでしょう。
また、内容や重要度、市長さんが以前からおっしゃられているとおり
プライバシーに絡むものなど一律には判断できないでしょうが、公開に至るまでの
手順は複雑でものではなく、簡単に情報を得られる事ができることが重要であると
思われます。いくらすばらしい制度であっても、運用方法がむずかしいなど、
市民の皆様から利用していただけなければ、せっかくの制度も宝の持ち腐れに
なってしまうわけです。
今回問題になった入札制度について、筑西広域市町村圏の各役所の
ホームページでどのように扱っているかを調べてみたのですが、入札結果の
公開を行っているのが、結城市、下館市、明野町でございました。
公開内容についても精査してみたのですが、結城市が、主な項目として、
工事名・事業名、予定価格、落札者、落札価格を公開しているのに対して、
下館市は、さらに入札に参加したすべての業者名を公開しており、
明野町にいたっては、指名競争入札に参加したすべての業者名と各業者が
それぞれ入札した額までを公開しておりました。
このように、透明性を図る第一歩として、誰から見ても、わかりやすい情報を
公開する事が、大切かと考えます。
また、情報公開が、特別な申請を行わなくても、役所のホームページから
簡単に見ることができることも評価できる部分であると思います。結城市の
ホームページでも、入札情報の公開を行っているわけですから、さらに一歩進んだ
情報公開を期待するものでございます。
また、今回の質問の中で、いわゆるホームページなどのITにからむ発言が
多かったのですが、ITはあくまでも手法の1つであり、いろいろな形での
情報公開手法が必要でありますので、そういった手法についての検討も、
十分お願いを致したいと思います。
全国の行政組織の中には、色々なアプローチで取り組んでいるところが
多々ございます。前例にとらわれず、前例にするならば「全国の自治体」を
前例にして、幅広い見地での取り組みで市長さんがおっしゃられております
「輝く未来の結城」を作っていただきたいと思います。
私としたしましても、色々な問題に、市民の視点での意見の提言をおこない
ながら、行政運営に協力をさせていただきたいと思います。
以上、ご要望を申し上げまして、また、さきほどご答弁のいただけなかった、
調査委員会についての市長さんの所見をお伺いいたしまして、今回の一般質問を
終わらせていただきます。
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