請願第5号 |
WTO・FTA交渉に関する請願 |
請願の趣旨 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
世界の貿易ルールを決めるWTO(世界貿易機関)交渉は,8月1目に,今後の交渉に 前提となる大枠合意がなされました。農業分野の市場アクセス,国内支持,輸出競争について, 具体的な数値などは今後の交渉に委ねられました。しかし,アメリカや農産物輸出国からは 依然として,上限関税の設定や,高関税晶目の大幅引き下げ,関税割当数量の大幅拡大などが 要求されています。これは,農産物輸出国がますます輸出を拡大しやすくするためのものであり, 日本農業への打撃はもとより,食料の安全・安定・環境などにも大きな影響を与えるものです。 また,アメリカなどが行っている国内農家の手厚い補助や,輸出補助政策について, 大枠合意では実質的削減に結ぴつかないものとなっており,途上国などから反発が高まって います。このような公平さを欠いた交渉を是正し,地球規模での食料・環境間題を解決するため, 各国が自国の生産資源を最大限活用し,共生・共存できる「新たな農産物貿易ルールの確立」 が求められています。 また,FTA(二国間自由貿易協定)については,現在,韓国,マレーシア,フィリピン, タイとの交渉が行われていますが,特に東南アジア各国からは農産物の貿易自由化が 求められています。先のメキシコとのFTA交渉でも見られたように,工業製品の輸出自由化の ために,農業分野が大幅な譲歩を強いられ,食料や農業は大きな影響を受けることになるのは 必至です。 私たちは,WTOおよびFTAにおける農業分野の交渉にあたって,農業の多面的機能の発揮と 食料の安全保障,各国の農業の共存と食料自給向上が可能な貿易ルールの実現が, 目本農業の再生・発展につながると考えます。 貴議会におかれまして,地方自治法第99条の規定に基づき,下記の内容について意見書を 政府関係機関に提出いただくとともに,請願理由の実現に向けて強力な働きかけをお願い いたします。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|