現在,障害児と言われる児童の数は年々増加の一途を辿っています。その比率は日本に
おいては児童人口の5%程度と言われ,最近注目され始めている自閉症に限って言えば,
以前は千人に1人と言われていたものが,現在では千人に2~3人,近い将来には百人に
1人になるとも言われております。
障害児を持つ親は,1歳半,遅くとも3歳には障害という事実と真正面から向き合うことになり,
その後の子育ては過酷なものとなります。自らの命と子供の命を一緒に断ってしまう人も後を
絶ちません。
経済大国,長寿国と言われる日本でこのような事実が日常的に起こることに疑問を持たざるを
得ません。
また,近年問題化している児童虐待に関して,厚生労働省厚生科学研究班の調査によると,
全国の児童相談所が2000年に受けた児童虐待の相談中,障害児の被害割合は全体の
7.2%を占め,健常児の4~10倍とも推計されるという報告が出され,いかに障害児を
取り巻く環境が困難なものかが伺える結果となっている。
よって,早い時期での療育,訓練が必要となるにもかかわらず,茨城県西地区では療育の場が
少なく,わずかな民間施設に頼っている状況下にあります。障害を持って生まれた事は,
子供や親の意志ではありません。障害を持ってもそれと向き合い,前向きに生きようとする
人間の人格を認め,この親たちの心のケアが出来る相談機関,情報交換の場としても活用
できるような発達障害支援施設の設置を求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成16年9月24日
結城市議会
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